若者のクレジットカード取得を支援するDeserveが約54億円を調達

クレジットカードスタートアップのDeserve(ディザーブ)は若い人の自立をサポートしている。そして事業者向けのクラウドベースのクレジットカードプラットフォームも展開する同社は米国時間11月4日、Goldman Sachs(ゴールドマン・サックス)がリードする新ラウンドのシリーズCで5000万ドル(約54億円)の調達を発表した。このラウンドには既存投資家のSallie Mae(サリー・メイ)、Accel、Aspect Ventures、Pelion Venture Partners、Mission Holdingsも参加した。

今回調達した資金はDeserveの「Card as a Service」(CaaS)プラットフォームのさらなる開発に使われる。このプラットフォームは事業者やブランドが、顧客向けのクレジットカードプロダクトをしつらえるのをサポートする。

そうすることでDeserveは、Synchrony FinancialやAlliance Dataといったホワイトレーベルまたは共同ブランドのクレジットカード発行元とある程度張り合える。その際は自前の金融プロダクトを提供したい事業者、フィンテック企業、消費者ブランド、大学を対象としたCaaSサービスを活用する。

Deserveのターンキーである、クラウドベース・AIベースのDeserve Credit Platformでは、通常18〜24カ月かかるところを最短90日でセットアップできる。また、クレジットカードを作るのは初めてという人を含む多数の人を引き受けるために、従来のファイナンシャルデータや独占データソースとともに機械学習のようなテクノロジーも活用している。

負債を抱え込まないよう、多くの若い消費者がクレジットカードを避けてきたことを考えれば、これは極めて重要だ。例えば、1995年以降に生まれた人はクレジットカード負債を抱える米国の消費者の5%を占めるにすぎないとのレポートがある。しかしこうした消費者が初めてクレジットカードを持つとき、クレジットプロダクトよりもクレジットカードを往々にして選ぶことがTransUnionの最近のレポートで明らかになった。ただ、しっかりとしたクレジット履歴がない多くの若いユーザーは従来のカードの審査に通らない。

そこでDeserveの出番となる。消費者が携帯電話から素早くクレジットカードを申し込んで数分で承認されるのを手伝うだけでなく、このプログラムはDeserveのカード同様、ファイナンシャル教育やキャッシュバックなどの特典、アマゾン(プライム・スチューデント)のインセンティブ・プログラム、Mastercard(携帯電話保護)、プライオリティ・パス(空港のラウンジ)などを提供する。

2018年8月の資金調達以来Deserveは、Sallie Mae the New Jersey Institute of Technology Honor Societyのようなクライアントと提携し、特定の利用者向けのクレジットカードの発行を手伝ってきた。合計で消費者10万人超がDeserveのプラットフォームを利用している。

Apple Cardのパートナーであるゴールドマン・サックスがリードした新たな投資で、Deserveは今後、データサイエンスやエンジニアの人材を雇用してプラットフォームツールやAPI、機械学習能力をさらに構築する計画だ。その一方で、B2B販売とマーケティングの部門を拡大する。

「ゴールドマン・サックスは、クレジットカードへのアクセスを拡大し、あつらえのクレジットカードプロダクトの提供を組織のためにシンプル化するというDeserveのミッションを支える」とゴールドマン・サックスのマネージングディレクターであるAshwin Gupta(アシュウィン・グプタ)氏は声明文で述べた。「Deserveのカードプラットフォームが、さまざまな機関に意義ある節約と新たな機会をもたらすと確信している」。

今回のラウンドで、Deserveの累計資金調達額は1億ドル(約108億円)となった。同社はまだ黒字になっていないが、今達成しつつあるかもしれない。「今回のラウンドは収益化につながる」とDeserveの共同創業者でCEOのKalpesh Kapadia(カルペシュ・カパディア)氏は話している。

Deserveはバリュエーションは非公開とした。現在Deserveのチームは計60人だが、今後6カ月で100人超とすることを目指す。

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(翻訳:Mizoguchi)

Source: TechCrunch Japan
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