Googleがモバイル学習アプリSocraticを買収してiOS版を再提供

Google(グーグル)は先週の発表の中で、宿題ヘルパーアプリSocratic(ソクラティック)の買収を公表しし、アプリに対する同社のAIテクノロジーの追加サポートと、iOSでの再提供について詳しく説明した。買収はどうやら水面下で行われていたもので、Googleによればアプリの買収自体は昨年だったという。

創業者の1人のLinkedInアップデートによれば、それは2018年3月のことだった。Googleは買収の詳細に関する質問にはコメントを拒否した。

Socraticは、すべての生徒が学習できるようにするコミュニティを作成することを目標に、2013年にChris Pedregal(クリス・ペドレガル)氏とShreyans Bhansali(シュレヤン・バンザリ)氏によって創業された。

当初このアプリは、Quoraに似たQ&Aプラットフォームを提供し、生徒たちの質問に専門家たちが答えていた。SocraticがシリーズAで600万ドルを調達した2015年の時点では、そのコミュニティは約50万人の生徒を抱えるまでに成長していた。その後同社は、ユーザー同士のつながりよりも、実用性に置くようになった。

2015年に提供が開始されたモバイルアプリでは、簡単な説明を得ることができるように宿題の写真を撮る機能が提供された。これは、Photomath、Mathway、DoYourMathといった、この分野の他の多くのアプリに類似した機能だ。

ただし、Socraticは単なる数学ヘルパーではない。科学、文学、社会科などの課題にも取り組むことができるのだ。

2018年2月には、Socraticはアプリのソーシャル機能を削除することを発表。そして6月には、同社はユーザーが投稿を行っていたQ&Aウェブサイトを閉鎖することになる。この決定は、失望したユーザーたちからのちょっとした反発を招いた。

Socraticは、アプリとウェブサイトは異なるプロダクトであり、同社は前者に集中することを戦略的に選択したのだと説明した。

「私たちは、他の人たちと同様に、現実の制約に縛られています。すべてを行うことはできません。それは必要に応じて意思決定とトレードオフを行うことを意味しています。この決定は特に痛みを伴うものでした」と、当時のコミュニティリーダーだったBecca McArthur(ベッカ・マッカーサー)氏は書いている

その戦略とは、明らかに、SocraticをGoogleのAIを活用したプロダクトにすることだった。現在Socraticのエンジニアリングマネージャーであるバンザリ氏が執筆したGoogleのブログ投稿によれば、アップデートされたiOSアプリは、ユーザーを支援するためにAIテクノロジーを使用している。

質問する

iOSアプリの新しいバージョンでも、写真をスナップして回答を得たり、自分自身の質問をしたりすることができる。

例えば、生徒が教室での配布物を写真に撮ったり、「距離と変位の違いは何?」といった質問をすると、Socraticは最も適切な検索結果を返してくる。その後には説明やQ&Aセクション、そして関連するYouTubeビデオやウェブリンクさえもが続いている。それはまるで、宿題に関する質問に特化した検索エンジンのようなものだ。

Googleはまた、学生の質問を分析して、必要なリソースへ導くための基礎概念を特定できるアルゴリズムを、構築し訓練したと説明している。さらに支援が必要な学生のためには、アプリは概念をより小さく、理解しやすいレッスンに分解することができる。

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さらに、アプリには、教育者たちの支援を受けて開発された、高等教育と高校の1000個以上のトピックに関するガイドが含まれている。学習ガイドは、学生がテストの準備をしたり、ただ特定の概念をより良く学習したりするためにも役立つ。

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「教師と生徒のための教育リソースを構築する中で、私たちは彼らが直面する課題と、それを私たちがどのように支援できるのかについて、多くの時間を割いて彼らと語り合い合いました」とバンザリ氏は語る。「私たちは、生徒たちが勉強中にしばしば『行き詰まる』と聞きました。教室の中でなら、質問に教師が素早く応答してくれますが、自分で学習しているときに答を何時間を探すことは、生徒たちにとって苦痛なのです」と彼は言う。

ここがSocraticが役立つ場所だ。

とはいえ、この買収は他の点でもGoogleに役立つ可能性があるという。宿題ヘルパーへの重点的な注力に加えて、この買収はプラットフォームをまたがるGoogle Assistantテクノロジーを助けることになるかもしれない。なぜなら仮想アシスタントは、GoogleのKnowledge Graphがまだ取り込んでいない、より複雑な質問に答える方法を学ぶことになるからだ。

AIが搭載された、GoogleによるSocraticの再提供バージョンは、米国時間の8月15日にiOS上で提供された。そのリリースノートには、アプリが現在Googleの所有になったことも書かれていた。

アプリのAndroidバージョンは、この秋に登場する予定だ。

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(翻訳:sako)

Source: TechCrunch Japan
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