米国のティーンの大半がオンラインいじめを経験ー政治家やサイトは守ってくれないと不満

ピュー研究所の新たな調査によると、米国のティーンエイジャーの大半がオンライン上でいじめの対象となったことがある。ここで言ういじめとは6つのタイプを指している。誹謗中傷を受ける、デマの対象となる、頼んでもいない露出画像が送られてくる、自分も写っている露出写真を同意なしにシェアされる、物理的脅しを受ける、親以外の誰かにストーカーのようにいまどこにいるのか、何をしているのかを絶えず聞かれる、だ。

これらの中で、誹謗中傷とデマがティーンが受けるいじめの2トップで、42%のティーンが誹謗中傷を、32%がデマを経験したと答えている。

テキストやデジタルメッセージの普及でそうした種の相互作用が行われるようになり、親、ティーン共にその危険性を認識し、心配しているとピュー研究所は分析している。

特に親はティーンの露出写真のやりとりを懸念していて、57%が心配のタネだと答えている。そして心配していると答えた人の4分の1が“かなり”懸念しているとしている。女の子の親ではそうした姿勢はより鮮明だ(64%が懸念する)。

一方で、ティーンのほとんどー90%ーがオンラインハラスメントは問題だと認識していて、63%が“大きな”問題だと考えている。

この調査ではまた、ティーンの男女どちらも同じくらいオンラインハラスメントを受けていることも明らかになった。女子の60%、男子の59%がオンラインいじめを受けたことがあると答えている。これは、なかなか驚きのデータだ。しかしながら、ここで明確にしておきたいのは、この結果はティーンがオンラインいじめを受けたことがあるかどうかについてのものであり、いじめの頻度や程度についてではない。

驚きではないが、2タイプ以上のオンラインいじめを受けたことのある女子は男子より多い。女子の15%が少なくとも4タイプ以上のオンラインいじめを受けたことがあり、男子の場合は6%だった。

また女子は露出写真を送りつけられやすい傾向にあり、29%が経験ありと答えた。この点、男子は20%だった。

しかも女子の場合は年齢が上がるにつれ、こうした露出写真の送りつけが多くなっている。15〜17歳の女子の35%が露出写真を送りつけられた経験があり、男子の場合は5人に1人の割合となっている。

ティーンがオンラインいじめを受けるかどうかについて、人種や民族、両親の学力などは関係していないようだ、とピュー研究所はレポートに記している。しかし、家庭が裕福かどうかはいくらか関係しているようだー年間世帯収入が3万ドル以下の家庭のティーンの24%がオンライン上で脅しを受けたことがあると答えている。年間世帯収入7万5000ドル以上の家庭の子どもでは12%だ。(ピュー研究所の調査はこの点を調べることを意図したわけではない)

そうした要因はさておき、オンラインいじめを受ける受けないは、どれくらいの時間をネットに費やしているかと直接かかわっている。

ネット時間が長いほど、いじめを受けやすい。

ティーンの45%が「かなりネットにつながっている」としていて、結果としてそうした子どもたちはオンラインハラスメントを受けやすい。かなりネットにつながっている子どもの67%がオンラインいじめを受けたことがあり、インターネットを使うのは1日に数回以下という子どもでは53%だ。かなりインターネットにつながっているティーンの半分が差別的な名前で呼ばれたことがあり、インターネットをあまり使わない子どもでは3分の1(36%)だった。

AppleやGoogle、そしてFacebookを含む主要なテック企業はデバイス中毒と利用時間という問題についてソフトウェアアップデートやペアレンタルコントロールで対処し始めた。

AppleはiOS 12でスクリーンタイムコントロールを導入した。この機能ではユーザーはどれだけ頻繁に端末を使用しているか、いつどんなタイプのコンテンツをブロックするか、どのアプリを使うことができるのか、といったことについて、時間をはかり、モニターし、そして制限することができる。このソフトウェアでは、端末の使用が良い方向にいくよう誘導できるが、親はスクリーンタイムコントロールを使って子どもの端末に制限をかけることもできる。(新たなレポートによると、もちろんテックに詳しい子どもはこれを回避する方法をすでに見つけている)。

GoogleもまたAndroidの新バージョンでタイムマネジメントコントロールを導入し、ファミリーリンクソフトウェアを使って親がスクリーンタイムをコントロールできるようにしている。

それからGoogleとFacebookは、YouTubeFacebookInstagramといった中毒性のあるアプリにスクリーンタイムリマインダーやセッティングを導入した。

今回の調査ではまた、ティーンはデジタル生活への親のかかわりを尊重していることがうかがえる。

ティーンの59%がオンラインハラスメントへの親の対応を評価している。しかし、79%は政治家が法制化して子どもを守っていないと感じていて、66%がソーシャルメディアサイトはいじめ根絶に大して取り組んでいないと考えている。また58%は、教師はいじめにきちんと対応していないとも言っている。

多くのトップメディアサイトは、その大部分が若い人によってつくられていて、関わった人の大多数が男性だった。オンラインいじめに関連して言うと、サイトは単純なつくりだった。プロテクションーミューティング、フィルター、ブロック、レポートーは積極的にではなく、応じる形で次第に導入された。

たとえば、ティーンが最も使うアプリの一つであるInstagramはコメントフィルターやブロックリストコメントブロックを2016年に導入したばかりで、アカウントミュートを加えたのは4カ月前。このアプリがリリースされたのは2010年だ。

ピュー研究所の調査では、スクリーンタイムマネジメントやコントロールシステムを使って、親は子どもの端末問題に役割を果たすだろうという結果が浮かび上がっている。それは、ティーンが頻繁にいじめを受けたり攻撃されたりするのを抑止するだけでなく、ネット中毒という形ではなくウェブとどのように付き合っていけばいいのかをティーンが大人になるにつれて訓練するのを手伝ってくれるというものだ。

結局のところ、オンラインいじめ経験の増加に終わっているデバイス中毒はティーンの問題だけではない。

今回の調査は、2018年3月7日から4月10日にかけて米国に住むティーンエイジャー743人、親1058人を対象に行われた。ここでのティーンエイジャーは13〜17歳で、“ティーンエイジャーの親”というのは、その対象年齢の子どもの親か保護者を指す。調査結果はこちらにある。

イメージクレジット: Predrag Vuckovic

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(翻訳:Mizoguchi)

Source: TechCrunch Japan
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