iPhoneの部品供給大手TSMCの工場がウィルスで停止

Appleは、そのiPhoneのサイバーセキュリティの高さを売りにしているが、iPhone向けのプロセッサを製造している専門製造業者に関してはあまり威張れないようだ。

半導体ファウンドリTSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)は先の金曜日の夜にウィルス攻撃を受け、その結果複数の工場が停止に追い込まれた。このニュースはBloombergのDebbie Wuによって報じられた。TSMCの担当者は、ウィルス侵入と工場停止の事実を認めている。

現時点ではどの工場が攻撃されたのか、その工場はiPhoneのメインプロセッサを製造していたのかなどは明らかになっていない。Appleはこの秋に新しいiPhoneを発表する予定だ、そして大切な8月の時期におけるサプライチェーンの混乱は、新しい携帯電話をクリスマスシーズンの前に供給するミッションに多大な悪影響を及ぼす可能性がある。

TSMCは、昨年には116億ドルの利益を上げ、世界最大の独立半導体ファウンドリに成長した。同社はAppleのようなスマートフォン企業との提携によって利益を得てきた。Appleは独自のAシリーズのチップの設計を行い、その製造をファウンドリたちに委託しているのだ。

TSMCは、新しいiPhoneの発売のためには不可欠なパートナーだ。同社は今年の初めに、エネルギー消費を抑えつつ性能を向上させた7mmチップの量産の開始を発表した。

ウィルスの発生源は不明だが、Bloombergに対する同社の回答によれば、ハッカーによって持ち込まれたものではないという。

この島国へのサーバーアタックは決して珍しいことではない、徐々に高度なサイバーアタックは増えており、その大部分が、現台湾総統の蔡英文に強い反感を抱く、中国(大陸)からのものである。台湾政府のウェブサイトは月間2000万回のサイバー攻撃を受けており、その大部分が中国からによるものと考えられている。ロイター通信のJess Macy Yuは今夏の初めに、中国のサイバーアタックは総数は減っているいるものの、より多くの成功を成し遂げていると報告している。台湾の地方選挙は年末の11月に開催されるが、その日程が近付くにつれて攻撃の数と強さが増えると予想されている。

Foxconnと並び、TSMCは台湾の最も重要かつ高利益を挙げる企業の1つであり、その富と規模からも、そして中国と台湾の間のますます高まる緊張からも、明らかな攻撃対象である。中国は半導体の世界的リーダーになることを国家の優先事項としており、TSMCのような企業は本土のファウンドリと激しく競合する。

これは台湾の多くの技術幹部にとって重くのしかかる文脈であり、この特定のウィルスの犯人はまだわからないものの、多くの人々の目と指は既にある方向に向けられている。

この攻撃に関するより詳細な情報は、来週以降明かされる予定だ。

[原文へ] (翻訳:sako)

写真クレジット: SAM YEH/AFP / Getty Images

Source: TechCrunch Japan
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